校長ブログ
文化祭は学校の今を映す
先日、横浜隼人中学・高等学校の文化祭、隼輝祭(しゅんきさい)が開催された。土日の2日間で約1万人の方が来校し、生徒たちが準備した数々の展示やパフォーマンスを楽しんでいただいた。
生徒たちも普段とはまた違うテンションで、本当に楽しそうに笑顔を振り撒きながら、来校された方々をもてなしていた。横浜隼人の中高生は、実によく気が付く生徒ばかりなので、そういう来客対応は全く心配していない。内容についての評価は分からないが、皆さん、満足してお帰りになったのではないだろうか。
それにしても、いつの間にこんな準備をしていたのだろうと、ビックリするぐらい短期間で装飾その他を整えてしまう。企画、運営、ルール決め等のほとんどを生徒が主体的にやっていて、横浜隼人中高生の集中力とパワーには恐れ入る。大したものだと思う。
このような“プロジェクト”をチームとして完遂するためには、リーダーシップが必要だ。この欄であまり細かい話を述べるつもりはないが、最近の経営学ではリーダーシップとは「組織の目的のために、他のメンバーに及ぼす影響力」のことを言うらしい。文化祭のようにクラスや部活動、有志等で何かを創り上げるときには、チームの全員がそのチーム内で何らかの影響を及ぼし合うことが必要なはず。そういう意味では、このようなイベントはリーダーシップを涵養する上でまたとない格好の場なのだ。文化祭のあとに、生徒のみんなにどんな変化が生じているのか、とても楽しみだ。
そういえば、自分はどうだったかと半世紀近く昔を振り返ってみたが、申し訳ないことに、僕は文化祭に対して極めて非協力的だった。「俺は、野球部。そんなことやってられるか!」とカッコつけていたつもりだが、今になって思えば、何てカッコ悪かったのだろうと(苦笑)。リーダーシップの欠片もない生徒だった…。ひょっとしたら、今の横浜隼人にも中には当時の僕のように文化祭に対して後ろ向きの生徒もいるのかもしれないが(と言うか、必ずいるはず)、そういう生徒をいかにチームに引っ張りこむのか、なども含めて、生徒同士が影響を及ぼし合って創り上げていくものなのだろう。
文化祭の展示の内容やパフォーマンスのレベルは、そういった生徒同士の協働やぶつかり合いの産物なのであり、その時点でのその学校を一番よく映して出しているのではないか。
さて、そういう目で見た時の先日の隼輝祭はどうだったのか?僕自身は、実に楽しい2日間を過ごさせてもらった。…そういう学校なのだと思う(笑)。