校長ブログ
オリンピックが大好きだ!
パリオリンピックが閉幕した。日本勢は、海外での大会では過去最多のメダルを獲得したとのことだが、そのことに関わらず、今回もまた多くの勇気と感動をもらった。出場された各国の選手の皆さんには、ありがとうございましたと心の底から伝えたい。
僕はオリンピック・パラリンピックが大好きだ。その理由は、国際社会における唯一の「平和の祭典」だと思うからだ。
1994年のリレハンメルオリンピック以降はオリンピック・パラリンピック期間中の休戦を呼びかける国連決議がなされてきている。それなのに、今回の大会期間中もウクライナやガザ地区では悲惨な戦闘行為が継続されている。また、過去にも戦争当時国の参加を認めなかったり、そもそもオリンピックの舞台を政治的なプロパガンダとして利用したりと、それだけを捉えれば凡そ「平和の祭典」とは言えないことがあったのも事実である。さらには、“平和”とは関係ないが、昨今のオリンピック・パラリンピックは商業主義が色濃くなり過ぎている、SNSでの誹謗中傷がひどい、そして今回のパリオリンピックではジェンダーの問題も浮き彫りになるなど、解決すべき課題は多い。
それでも、オリンピックは「平和の祭典」なのだ。少なくとも、そこに参加しているアスリートたちの振る舞いを見る限り、国同士のいがみ合いや人種・宗教の違いなど全く気にすることなく、純粋に正々堂々とその競技のルールに従って勝負している。全力を尽くして試合を行った後に、勝敗に関係なく実に爽やかな笑顔で相手選手を称えて握手を交わす姿には、世界中が平和なのではないかという錯覚すら覚える。たまに審判の判定に対して不満の表情を表す選手がいることも事実だが、ほとんどの選手がスポーツマンシップに則って素晴らしい振る舞いを見せてくれている。これが、勝敗やメダルの数以上に観る人の感動を呼んでいるのだと思う。
国際連合など世界平和を標榜した仕組み、試みは数多くあるが、参加者がオリンピアン・パラリンピアンのように純粋な思いで参加しているものが他にあるだろうか。オリンピック・パラリンピックが地球上で唯一の「平和の祭典」なのではないかと思うのである。オリンピックが終わった今、間もなく始まるパラリンピックも楽しみ。しかも、なんと本校の卒業生が卓球競技(男子シングルス、同ダブルス)に出場するとのこと。楽しみ倍増だ!