校長ブログ
高校野球を観ながら
スポーツの秋!各地で高校野球の秋季大会が真っ盛りである。神奈川県も県大会が大詰めを迎えつつあり、我が横浜隼人高校も先日の準々決勝を制してベスト4入りを果たした!
…とかいうことを書きたいのではなく、実はベスト8入りをかけた4回戦でこんなことがあった。
ベスト16同士の激突なので、4回戦は県下の強豪ばかりだ。強豪の1つである我が横浜隼人も別の強豪と緊迫した熱戦を繰り広げていた。そんな試合終盤の1シーン。相手チームが無死一塁というチャンス(横浜隼人にとってはピンチ)を迎えた。異変はその直後に起こった。9月も下旬だというのに例年にない残暑の中、その走者が足を攣ってしまったのだ。塁審がタイムをかけたことで事態を察した横浜隼人の一塁手、即座にはめていたファーストミットをはずして相手走者の足の手当て(患部の筋肉を伸ばす)を始めたのである。次の瞬間には、一塁側ベンチで近かったこともあるだろうが、横浜隼人の選手がペットボトルの飲料を持って、手当てをしている一塁ベース付近にダッシュして行ったのだ。
何気ない光景かも知れないが、僕は結構見入ってしまった。何かあった時にすぐに行動に移すというのは、意外にできないことが多いのではないか。自分の近くに困っている人や不便を感じている人がいるという場面に遭遇した時に、反射的に行動できるというのは、この社会の潤滑油として大きな役割を果たすのではないかと思う。野球の試合中というのはやや特殊な状況ではあるので、世の中のいろんな事象と同列に語れるものではないが、部活動を通してこういった行動がとれるような人材を育成するというのは、非常に価値のあることだと思う。
実は、横浜隼人には野球部だけではなく周囲に気を配ることができる生徒が多いのだ。先日は、一般の女性から感謝のメールを頂いた。数名の男子生徒が乗っていたエレベーターにベビーカーを押したその女性が乗ろうとしたものの、エレベーター内の空きスペースが少なくて乗るのを諦めようとしたところ、その生徒たちが全員エレベーターを降りて階段で登ってくれたというのだ。僕自身も、学校内で両手に荷物を持っていたら、少し離れたところにいた生徒がササっと走ってきて扉を開けてくれた、ということなんかを経験している。
勉強も大事だけど、こういうのってもっと大事だよなぁ…と、よく考えるのである。ここまで書いてきてふと気が付いたが、今回はほぼ横浜隼人の宣伝になってしまったようだ。
いや、失礼しました!